岩泉純木通信Iwaizumi Jyunboku Times

11/11

11月が始まったかと思えば、もう中旬。
日が短くになるにつれ、季節の移ろいも速度を増すかのようです。
工房裏の仮設住宅建設地では、苦しい生活を強いられている被災者の方々に、
一刻も早く日常に近い生活を届けるべく、
業者さんが朝から晩まで作業を続けています。
先日は岩泉中心部の平地で初めての雪になりましたが、
濡れながら暗くなってからも作業が続いておりました。
この日は、敷地の脇に電柱が4本設置されました。
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さて、岩泉の天気は、ここ数日はぐずつき模様。
峠筋はもう雨になっても雪になってもおかしくない季節、
町のあちこちでタイヤ交換の場面が見られます。
工房の外壁の修理も、職人さんが雨の中で続けてくれています。
あまり人にお見せするような光景ではありませんが、工房裏。
上の方の、昔からのブリキトタンも張り替えてしまいたいですが、
今回被災した部分ではありませんし、トタンの代金もかなり増えてしまいますので、
見送って下の方だけにとどめておきます。
そういえば昨年だったか、千葉大学の企画でフランストップレベルの
デザイン学校の方々がいらっしゃった際、これらの壁を見て
「素材感が素晴らしい、木の壁や金属の壁が混在しているのがおもしろい」
と評していらっしゃいましたっけ。
うーむおもしろい。
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裏手の川沿いの方は、ほとんど外壁修理が終わりました。
残すは工房横手側だけになります。
来週中には仕上がりそうです!
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外壁と平行して、内壁の修理も進んでいます。
内壁と言いましても住宅ではありませんし、お金もありませんから、
コンパネ材を打ち付けるだけにとどめておきます。
それでもできるだけきれいに仕上げたくなるのが作り手の性。
きっちりと仕上げてくれています。
そういえば、外壁を担当しているのは最年長の職人(70歳)。
内壁を担当しているのは最年少の職人(30歳)ですね。
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もっとも床の形状が複雑だった漆風呂。
当初は入口の戸、漆部屋の戸、漆風呂の戸と、3枚の戸を突き抜けて
泥水が入り、塗ったばかりの家具たちもすべて泥に埋まってしまっていました。
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床上の泥を片付けた後、9月下旬に知人が助けに来てくださり、
親子で床板を剥がしてくださいました。
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そしてここ数日、ついに床が完成!
一人の職人さんがここしばらくこの部屋にこもり、見事に仕上げてくれました。
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ただ、奥の壁を確認すると、その中には以前の断熱材が水をたっぷり含んだまま
撤去されずに残っています。
来週は壁板を剥がし、断熱材を入れ替えて壁の貼り直し。
修理中の機械が直ってきたら、仕切り壁と板戸も作り直さなければなりません。
この部屋が使えるようになるまでには、まだまだかかります。
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夕暮れになって、トラックで滝沢に行っていた材木担当さんが帰ってきました。
二和木材さんにお世話になっている、土台用の材木を荷下ろし。
二和さんにはお世話になりっぱなしです。
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さて先日、機械が何台か直ったことを書きましたが、
仮配線ですがさっそく活躍しています!
横切り丸のこ盤と、コンプレッサー。
難航していた自動一面かんな盤も修理の見通しがついたとのことで、
完成はまだ先ですが、一安心です。

先日の岩手めんこいテレビさんの取材に続き、岩手朝日テレビさんからも
取材をいただきました!
寒い中をほぼ半日にわたり、いろいろな角度から取材してくださいました。
午後には商工会さんで補助金の相談会があり、その模様も撮影。
中央メディアは初期だけの岩泉入りでしたが、地元のメディアさんは
継続して岩泉の現状を伝え続けてくださっています。
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取材いただいた内容は、10日の木曜日に放送してくださいました!
ところが幸か不幸か、めんこいテレビさんと、朝日テレビさんと、
放送日はもちろん、同じ時間帯の県内ニュースでの放送に。
どちらも約7分間という、長尺の特集ニュースとして取り上げてくださり、
おかげさまで沢山の方々から「見たよ」「応援してます」という
お声をいただきました。
ほんとうにありがとうございます。
引き続き、一歩ずつ進んでいきます!

なお、岩手めんこいテレビさんの放送内容は、期間限定でウェブ配信されております。
ぜひご覧ください。
https://www.fnn-news.com/localtime/iwate/detail.html?id=FNNL00043386

【おまけ】
十数秒くらいの差で、放送時間までほぼぴったり重なっておりました(笑)
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