岩泉純木通信Iwaizumi Jyunboku Times

11/19

毎回同じことを書いていますが、時が経つのは早いもので、
いつの間にか11月も下旬になってしまいました。
あと1ヶ月ちょっとで2016年も終わってしまいます。

岩泉町では、11月上旬現在、まだ150名近くの方々が避難所で
暮らしていらっしゃいます。
その方々に、せめて仮設住宅で年越しをしていただけるようにと、
各地で建設が進められています。
工房の川向かいにある敷地でも、次第にその姿が見えてきました。

15日、プレハブの柱が立ち始めました。
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その翌日には、早くも壁が。
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その翌日、17日には、見た目としてはできあがりました!
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その後、他の棟や内装の工事が順調に進んでいるようです。
この敷地には4~5棟の仮設住宅ができる模様。
突き出している玄関の数から予想するに、20世帯以上が住めるようになりそうです。
今日は冷たい雨が続いています。
傘をさすこともなく、濡れるのも厭わず、たくさんの職人さんが
工事を進めてくれています。

1週間前になりますが、大量の材木を積んだトラックが!
届けてくださったのは、登米町森林組合さん。
ご縁あって、弊社の惨状をお知りになり、宮城県からはるばると、
こんなにたくさんの材木を積んできて寄贈してくださいました。
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かなりの量がありますから、2回に分けてフォークリフトで下ろします。
今回の被災で、大量の材木とともに、倉庫も5棟失ってしまいました。
敷地も川に削り取られてしまいましたし、材木もかなり減ってしまいましたから、
5棟全てを再建することはできません。
それでも、助け出していただいた材木たちを収納するため、
この材木で倉庫を建てたいと思います!
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宮城県登米町。
今は合併で登米市(とめし)になっています。
登米町も「とめまち」だと思ったら、「とよままち」と読むんですって。
ですから、今では登米市登米町と書いて、「とめしとよままち」。
難しいですねえ。
とは言え、我が岩手県も「矢巾町南矢幅」と、こちらは同じ「やはば」なのに
違う漢字を書くところもありますからどっちもどっちでしょうか。
感動するのは登米町森林組合さんのホームページURL。
https://forest100.jp/
FOREST(森)100。
そう、「100年先を見据えた森づくり」を目指していらっしゃいます。
岩泉もそのような林業を目指していきます!
ありがとうございました!
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さて、これまで手のついていなかった、ホットプレス機の確認のため、
名古屋からメーカーさんが来てくださいました。
やはりあちこち砂が混じったり、それによって部品が壊れたりしていて、
修理にはかなりの費用が必要になりそう。
頭が痛いです。
とはいえ、もし全損だったらものすごい金額が必要になりますから、
修理可能なだけ幸いと言わねばなりませんね。
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全損した機械といえば、NCルーター。
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メーカーさんのチェックの結果、全損修理不能となっています。
これについてはものづくり補助金の受給に挑戦し、
買い替えを目指して準備を進めています。
おかげさまで、商工会さんなどから様々な補助金の情報が入ってきました。
ただ、今どきの補助金は、
経費算出→申請→採択→(自腹で)購入→(半年後くらい)報告書作成→受理→補助金受給
という流れになるのが一般的です。
つまり、例えば2分の1が補助される場合、
100万円を自前で用意して機械を買って、半年後やそれ以降に、
2分の1の50万円がもらえる、というわけです。
NCルーターは1000万円を大きく越えます。
とても自己資金で用意はできません。
買えるのかどうか、さらに補助金を使えるかどうかは、
ひとえに銀行のさじ加減となります。
商工会や、県、国の機関に経営計画が認められたとしても、
銀行に融資はできませんと言われたら、補助金の活用すらできないわけです。
これからが正念場です。

職人さんの頑張りで、ついに外壁がすべて直りました!
ここはもともと上と同じ板壁でしたから、トタン張りになって
風情がなくなってしまいましたが、今は我慢。
イメージアップのための改装工事ではなく、ものづくりを再開するための
工事ですから、ここは最低限にとどめておきます。
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復旧した製材機も、連日活躍しています。
ここ数日は、床を貼るための栗材が板になってきました。
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これらを貼るのは塗装場。
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被災した数日後は、こんな感じでした。
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今日には徐々に床板も貼られてきています。
右でかなりのスペースを占めていた棚も、今回取り払いました。
塗装再開したら、最低限の棚だけにして、広く使おうと思います!
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一部の作業場の床も進んできています。
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9月にはお手伝いに来てくださった知人の皆さんが、汗を流して
泥をかき出してくれましたっけ。
ここまで進んできたことはとても感慨深いです。
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漆風呂は、完成目前です!
壁の奥の断熱材が泥水でひどいことになっていましたから、壁を剥がし、
断熱材を入れ替え、壁を張り直せばいよいよ完成です。
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引き続き、頑張っていきます!